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耐震等級3はとても安全性が高く、耐震性能が高い建物です。
計算方法としては
①許容応力度計算
②品確法の性能表示計算
の2種類ありますことを前回お伝えしました。

そのうえで、勾配天井のある建物や、母屋下がりの建物は品確法の計算ではきちんと計算できないこと、梁上耐力壁や太陽光発電を搭載した建物も計算できないことを書かせていただきました。

他にも許容応力度計算の方がよいところがあります。
筋交いの強さです。

筋交いは耐力壁です。
耐力壁とは、地震や台風で横向きに建物が押された際に筋交い等の耐力壁で倒壊しないように抵抗します。

よって、木造住宅は「壁」で地震に対抗していることになります。
ハウスメーカーの営業さんから「太い柱だから地震に強い・・・」なんて話を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
しかし、柱は構造計算では地震力を負担していません。

出典:構造塾(M’s建築設計)

耐力壁は〇〇倍という単位で、強さを示されます。
この耐力壁は1倍、とか2倍という風に言われます。

この「倍」の意味は↑のパワポのように
200kgで押されたときに1/120の変形量になることと定められています。

一般的な筋交い(45×90)は2倍の壁倍率が規定されています。
よって400kgで押されたときに1/120の変形量の壁ということです。

筋交いは斜めに設置されます。
よって、押される方向によって圧縮されたり、引っ張られたりして地震による変形に抵抗します。

仕様規定や品確法の計算ではどちらも2.0倍で計算するのですが、許容応力度計算では圧縮筋交いを2.5倍、引張筋交いを1.5倍として計算します。
より実態に近い形で計算されているのが、許容応力度計算といえます。
この点からも、品確法の計算は簡易計算と言わざるを得ません。

耐力壁とは地震に抵抗する大事なものです。
こういった点からも、許容応力度計算で安全性を確認することをお奨めしています。

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